はじめに

このブログはNPOちいおりトラストのメンバーが書いているものですが、あくまで個人のブログです。 ちいおりトラストとしてのブログではありません。 一応気を付けてはいますが、もし誰かの気分を害したりするようなことを書いてしまった場合、苦情などは僕個人に対して発してください。 
それより「ちいおり」って何って? ここで説明するよりホームページをご覧ください。
一応祖谷の自然に関して書いていくつもりだけど、けっこうそれ以外も・・・ 
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2011年3月7日月曜日



僕のちいおりでの仕事のメインは、茅葺屋根に使う茅を集めるための茅場の調査。 茅場はどう管理すれば持続可能な形で茅を採取できるか、というのがNPOちいおりトラストとしての考え方。 どう茅葺屋根を利用すれば茅場という生態系の維持に繋げられるか、というのが僕個人の考え方。 

とその前に茅についてちょっと説明。 この場合は茅はススキになるわけだが、茅というのは植物の種ではなく屋根に使える材料を一般的に茅と呼ぶ。 だから地域によってはススキではなく湿地に育つアシを茅と呼んだり、チガヤ、カリヤス、麦藁、などなどいろいろな茅がある。 

昔は大部分の人達が茅葺屋根に住んでいたこともあり、また茅は肥料や燃料、家畜の飼料にも使われたということで、すごい広い範囲が採草地として半分農地半分自然地のような感じで維持されてきた。 1950年代には日本の国土の11%が採草地だったそうで、水田よりも面積は多かったらしい。 こういった草地は人が定期的に刈り取ったり放牧したり野焼きを行ったりして維持されてきたけど、こういった人の活動がなくなると次第に風で運ばれたタネから木が生えてきていずれ森林へと変化してしまう。

そんなこんなで、場所によっては千年以上前からほんの一昔前まで、広大な面積がこうした草原として維持されてきたことにより、その草原に適応した多くの種も存在する。 言ってしまえば人間との共存関係にあったこれらの種が現在、草原と一緒に減少している。 こういった種を守る理由はいろいろとあるのだけど、とりあえずカヤネズミなんかはもう可愛いからでいいんじゃないかな?


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2 件のコメント:

  1.  草原はきれいだね。
    生態系を考えていない人でも、広々とした草原を好きな人はたくさんいる。見た目だけでも、多くの美を愛する人は草原好きだよ。

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  2. 秋、草原がススキの金色1色に染まる時はとても綺麗な眺めになる。 観光からの収入も草原維持には欠かせないものになるんじゃないかな。

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