はじめに

このブログはNPOちいおりトラストのメンバーが書いているものですが、あくまで個人のブログです。 ちいおりトラストとしてのブログではありません。 一応気を付けてはいますが、もし誰かの気分を害したりするようなことを書いてしまった場合、苦情などは僕個人に対して発してください。 
それより「ちいおり」って何って? ここで説明するよりホームページをご覧ください。
一応祖谷の自然に関して書いていくつもりだけど、けっこうそれ以外も・・・ 
plz follow the link if you want to see this blog in English

2011年3月31日木曜日

崖崩れ

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この冬、少し温まってきた時に起こった崖崩れ。 冬の間に岩の隙間の水が凍り膨張、そしてその氷が解けると崩れてくるらしい。 これのせいで数日道が塞がった。 

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これも過去にあった崖崩れというか土砂崩れの跡だろう。 この下には古い道らしきものがあるのだが、この土砂崩れのせいで途中で途切れている。 

だから、崖をコンクリートで固めて崩れるのを防ぐ必要性は理解できる。 というかあんな土砂や岩の下敷きになりたくない。 それでも、だ。 祖谷だけでなく日本中、そこまでやる必要あるのかというぐらいに土砂崩れ崖崩れ防止のためや防砂ダムなどといったものでコンクリートで固めてある。 森の中を歩いているといきなりでっかい頑丈そうな防砂ダムがあったりして、気分台無しなことが多すぎる。 普通の平地でさえ、ほとんどの川はコンクリートで固めてある。 平面化、単純化した川底や川岸は、生態系の崩壊と単純化にも繋がるし、ただ単に景観が悪くなるということもある。 

ある程度は必要だろうとは思うけど、もうちょっとやりようはないのだろうか?

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2011年3月30日水曜日

鹿(肉)

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美味しい料理を食べるとそれだけですごい幸せな気分になれる。 僕の目的が人々を幸せにすることだったら多分、料理人目指していたな・・・・ 

写真は戴いた鹿の肉をネットで見つけたジビエ料理のレシピで作ってみたもの。 鹿肉にはよくチェリーを使うらしい。 写真はチェリーをワインと蜂蜜で煮たソース。 パイナップルやリンゴでも美味かった。 

地元の人は鹿は刺身が一番と言うが、生はちょっと怖い。 しかし鹿肉は脂身が少なく、しっかり火を通すとパサパサな感じになってしまう。 そこで思い出したのがアメリカで食べた七面鳥。 かなりパサパサな肉だが、クランベリーのゼリーと一緒に食べると美味しい。 ラム肉なんかはミントのゼリーで食べることもよくある。 バーベキューソースもけっこう甘いことが多い。 日本ではあまり肉を甘くして食べることはないが、他ではけっこうよくやる。 

残念ながらこの鹿肉、安全性が保障できないのでちいおりに泊まるお客様へ出すわけにはいかない。 一応中まで火は通してあるが、ちょっと覚悟を決めて食べている。 僕は今のところまだ生きている。 

最近、鹿の数が増えすぎて問題になっている。 増えすぎた鹿は時に植生や生態系にとって脅威となる。 さらには自然の食べ物が足りなくなり、畑の作物も根こそぎ食べてしまう。 アメリカで問題となっていたが最近は日本でも大問題に発展している。 ということで鹿肉の有効活用の話も最近よく聞く。 徳島にも鹿の精肉工場ができるとか。 それだけで問題が解決するとは思わないけど、熱帯雨林を切り開いて牧場にするよりはずっといいたんぱく質の供給源。 美味しいし。

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2011年3月28日月曜日

枯れ木

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茅場で見つけた1本の枯れた木。 何故だか絵になる。 こういった木は鳥がとまるのにいいだろう。 茅が取り除かれれば開けた草原になる。 ひょっとしたら猛禽類が餌を探しにとまるかもしれない。 よくみると所々に突かれたような穴が開いている。 ひょっとしたらキツツキなどが木の中の昆虫などを捕っていったのかもしれない。 

植林地のように、人が管理する場所にはこういった枯れ木は大抵残らない。 邪魔なものと排除されてしまう。 でもこういった枯れたまま立っている木には生き物の暮らしがある。 今後茅場を維持管理していく上で、自然も大事にしていくならこういった木をどうするかは考えるべきだろう。 けっこうよく燃えそう・・・


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トカゲ

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ちょっと見つけにくいかもしれないけど、今朝庭先で見つけたトカゲの写真。 まず間違いなくニホントカゲ(Eumeces latiscutatus)。 じっと見ていてもじっと動かない。 カメラを取りに行って戻っても動いていない。 日が出ているとはいえ、気温は5℃ぐらいだったか。 とにかく日向ぼっこをしないと動けないのかもしれない。 それまではじっと動かず見つからないようにするしかないのかもしれない。 

しかし冬眠からは覚めたということになる。 もう春なんだなー。 昨日は雪が降ってた気もするけど。

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2011年3月26日土曜日

水源

またちょっと祖谷から離れてみる。 
以前高知方面へと南下する途中で撮った写真。 吉野川の上流。 この辺りまでくるとラフティングができるほどの水量もないけど、ちょっとした水遊びとかに良さそうな感じの綺麗な川が続いていく。 高知へと続く道はほどなく川から離れてしまうが、吉野川の水源地帯というのも一度見に行ってみたいと思える風景だった。 吉野川の水源はどういう場所なのだろう?

子供の頃一度だけ、当時住んでいた家の近くを流れる川の水源近くの湿地へ行って泥だらけになって遊んだことがある。 網をもってたくさんの水生の動物や昆虫、小魚を捕まえたのは今でもいい思い出として自分の中に残っている。 聞くところによるともうその湿地は姿を消してしまったらしい。 そのことを思うとすごい残念な気持ちに駆られる。 もう2度とあの場所に行けないという悲しさと、今後同じような思い出を持つことのできないこれからの世代の人達への哀れみというか申し訳なさというか・・・ 

環境や生態系への認識が変わってきたとは言ってもこれからもこういう川はどんどん姿を消していくだろう。 なんとか大事にしていきたい。 

そういえば祖谷川の水源は見たことあるのだった。 ちょっと期待とは違ったような・・・

余談だが、草原は実は森林より保水力が高く、水源としては優れているそうだ。 そういった面でも茅場の維持は大事なのかもしれない。

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2011年3月24日木曜日

茅場再び

久しぶりの茅場。 ようやく道の雪がほとんど解けて茅場まで行けるようになった。 ススキがほとんど雪の重さで倒れてしまったから、以前は3mぐらい高さの密集したススキに阻まれて行けなかったところへも、行けるようになった。 初めてこの茅場の一番上まで行けたよ。

それでもまだ立っているススキも多くある。 これらを草刈機で刈っていかないと、古い枯れたススキが次の茅刈りの時に邪魔になる。 そういったススキは屋根に葺くと早く傷んでしまい、そこから雨漏りなどするらしい。 それ以外にも、ススキは日光を多く浴びて育つ植物。 放っておくと自らの影で成長が遅れ、日陰に強い植物が増えていき、やがて森林へと遷移してしまう。 見てわかるようにもうすでにいくつか樹木が茅場にはえている。 

本当は草原は火を使って維持していくのが一番いいらしい。 あちこちの草原で野焼きや山焼きなどがこの季節に行われる。 地震で中止にしたところもあるけど。 屋根に使うのに良いススキを育てるにも火を使うのがいいらしい。 けど、それが大規模な山火事にならないようにするにはけっこう準備や人手が必要。 祖谷で人手を集めるのは難しい。 でもそれ以前に多分関係者の説得が無理だろうなー・・・・・ 

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2011年3月22日火曜日

目撃

上の写真を見て、すぐ見つかるかな? 偶然映っていたのだが、撮ってから気がついた。
もうちょっとちゃんとフォーカス。
まだいまいち・・・

やっぱり分かりにくい写真しか撮れない・・・ 

家の近くにはたくさん通った跡があるけど、実際に見るのは今日で2度目。 モグラ。 といっても何モグラかはよく分からない。 頭から掘り進むから、基本見えても尻だけ。 頭隠して尻隠さずな生き物。 尻しか見えないから、もそもそ動く毛玉のようにしか見えない。 近くでしゃがんで、カメラを向けてずっと見ていたのにもかかわらず、こちらには全く無関心でただずっともそもそと半分埋まったまま動いていた。 前が見えないから石に当たったり石垣の上に出たりと行ったり来たり、来た道戻ったりと、動きに目的地や方向性が感じられずなんとも微笑ましい。 

毛は短くびっしり生えていてビロード状。 触ってみたいけど、モグラの爪は鋭い。 下手に触って脅かしたら大怪我になりかねない。 でも見ているだけでなんか幸せな気分。

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2011年3月21日月曜日

カワセミ

この写真、実は祖谷ではない。 松山のど真ん中、松山城の堀で撮ったもの。 初めて生きたカワセミを見たけど、あっという間にその美しさに目を奪われた。 最初に視界の隅を飛んだ時、その輝きにすぐにそちらに意識が向いてしまった。 目で追いかけたら近くにまるでカメラに対してポーズしているかのように止まっていた。 

カワセミは翡翠と書くこともあり、日の光を受けて輝くその羽根は本当にヒスイのよう。 いや、それ以上に美しかったと思う。 また日の光を受けて飛ぶ姿を見ることができたら最高に嬉しいな。 きっと祖谷にもいる・・・と思ったら寒さにはあまり強くないらしい。 でもいてほしいなー。

ちょっとついでの生物学的コメント。 この美しい色、実は色素からくるものではない。 羽根の細かい構造による光の屈折と反射具合により、そう見える色。 だから角度が変わると色も変わる。 飛んでいると多彩な色が見えるのも、この鳥の魅力なのだろう。

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2011年3月18日金曜日

地震2

四国にはほとんど地震の影響はなかった。 少なくとも直接的には。 でも徐々にその影響が出てきた。 ほとんどのお祭りやイベントが中止になっていく。 例えば徳島市では全国フォーラムが開かれる予定だったが、やはり地震の影響で中止になった。 瀬戸大橋の本州側にある倉敷の音楽祭も、東北の音楽がテーマだっただけに中止になった。 どちらも交通機関の影響や、キーパーソンがそれどころじゃない状況になっているのだろうと思う。 でも、例えば池田で行われるはずだったフリーマーケット。 多分地元の人間しかこない。 なぜ中止なのだろう? 塩塚高原の草原維持のための野焼きも中止になりそう。 野焼きを行うのは一種の農作業にも似て季節に合わせなければならないのに。 

例えば全国フォーラムにしても、大勢の参加する予定だった人が来れないかもしれない。 でもむしろだからこそイベントを開催し、参加者に被災地への義援金を大規模に募金するべきではないのだろうか? フリーマーケットなども募金活動ができるだろう。 コンサートなどは売り上げの一部を援助として送ることもできる。

ここでイベントを中止しても震災の被災者には何の助けにもならないのではないだろうか? むしろここでいろいろと中止して経済活動を停滞させてしまうより、もっとがんばって稼いで、困っている人達をこれからも助けていけるようにすべきではないのか? 

こんな大変な時にお祭りとはなにごとかと怒る人もいるだろう。 でもだからと言って中止するのは、結局そういった批難からの自衛でしかなく、結局誰も助かってはいないどころか、場合によっては状況を悪化しているんじゃないだろうか? 

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2011年3月17日木曜日

ひねくれもの

ちょっと前に近くの森の中を歩いていて見つけた変わった形の枝。 どうしたらこんな形に枝が伸びるのだろう。 しかもこれ杉だよね? 周りは真っ直ぐ伸びてるのに、1本だけのひねくれもの。 そう考えると妙な親近感が沸く。

残念なことにその時カメラを持っていなくて、携帯で撮った写真。 でも最近の携帯は一昔前のデジカメよりいい写真撮るみたい・・・


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2011年3月16日水曜日

またしても・・・

花が咲き、オタマジャクシが泳ぎ、花粉が床を覆う。 もう春かなと思ったら今日の天気は吹雪。 一面またしても真っ白に。 夜になったら外の温度は-3℃まで下がって水道も凍ってしまった。 

でも似たような話はもうやってるので、とりあえずブログをちょいいじってみた。 少しは見やすくなったかな?

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カモシカ

祖谷に来てすぐに遭遇したニホンカモシカ。 結構数は多くいるらしく、一度は車で轢きそうになった。 

意外と知らない人が多いみたいなのでちょっと説明。 カモシカは鹿ではない。 祖谷に来て最初に驚かされたのがこの事を知らない人が多いということ。 僕から見れば明らかに鹿ではないのに、普通に鹿だと思ってる人がほとんどだった。 まぁ興味ない人には違いは見えないものかもしれない。 ザクとドムの違いが分からない人も結構いるし・・・

カモシカは鹿と違いウシ科の動物であり、角は枝分かれしないし毎年抜け落ちたりもしない。 ちなみにキリンもウシ科。 地元の人で昔カモシカの肉を食べたことがある人は皆鹿肉よりも美味しいと言う。 きっとより牛肉に近い味なんだろうと勝手に想像してみる。 

ニホンジカと同じく、昔はよく狩猟の対象として狩られ、数が一時激減。 しかし保護されてからは数が増え続けている。 ニホンジカと違い未だに狩りは許されていない。 ニホンジカと違い、単独で縄張りを持って生きる動物なので、狩猟を許すとまたすぐに数が減る可能性はあるし、生息密度が低いからニホンジカほどの食害などの被害はない。 

もっとも、罠にかかってしまったり間違って撃ってしまったりした場合、地元の人はほとんど義務付けられているはずの報告はしない。 僕だってできる限り行政と関わりたくないから、そういった態度を非難する気にもなれない。 微妙に本末転倒な保護体制である。 

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2011年3月15日火曜日

英語版スタート

ブログ英語版を開始。 
http://chiiori-eng.blogspot.com/
これからはほぼ同じ内容でどっちも書いていこうと思う。 けどまぁ、更新のペースは遅くなるだろうね。

2011年3月14日月曜日

地震

ちょっと祖谷から離れて先日の地震の話を・・・ 

四国では地震の揺れは全く感じなかった。 山の中なので津波の心配も全く無い。 それでも周りは地震の話でいっぱい。 ちいおりの仲間も宿泊客も見学客も地震の話ばかり。 

そんな中、ちょっと不思議に思ったことがあった。 原子力発電所のニュースに関してだ。 いや、周りから見れば多分僕のほうが不思議だったのだろう。 正直、僕としてはなぜ皆今更原発で爆発があったぐらいでパニックしているのだろうと不思議でしようがなかった。 こんなリスクがあることは最初から解っていたはずだ。 僕も僕の周りも、急いで避難する必要があるわけでもなし、最悪の場合ちょっと避難したところであまり意味もない。 最悪の事態を防ぐよう対処する立場にあったわけでもない。 もうメルトダウンとかが起きていないよう祈るしかなかった。 

僕の周りはなぜ僕がそれほど原発のニュースを気にしていないのか不思議であったようだが、僕としてはどうしてそんな祈るしかないような状況になってから慌てているのかと思ってしまう。 そういうリスクがあると解った上で原発に頼っていたはずだ。 怖いならこうなる前にどうにかすべきだったのではないだろうか。 

でも、こういう考え方はあまり多くはないみたい。

そういえば、地震後のニュージーランドのニュースが全く聞こえてこなくなってしまった。 まぁニュージーランドのほうはもう安定しているだろうし後は復興していくだけだろう。 復興といえばハイチはどうなったんだろう? 只でさえ貧しかった国である、復興は順調にいってるのだろうか? 今回の地震はいつまでニュースに上がっているのだろう?

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2011年3月11日金曜日

祖谷は一見すると森に覆われた手付かずの大自然。 そう思い込む観光客も多い。 でもよく見ると全然違う。 例えばこの写真、
冬になって広葉樹が葉を落とした後。 残った緑の部分はほぼ全て植林された杉。 妙なまだら模様のようだ。 植林されていない場所は基本斜面が急すぎて植林できなかったか、伐採された後。

杉の森の暗さは独特の雰囲気があって嫌いではないが、あの整然と並んだ植林の感じはどうにも好きになれない。 

ついでに言えば、杉の植林は動物の住処として適さない。 食べるものが無いのだ。 一部、杉の皮を食べる動物もいるにはいるが、葉も実も食べられない。 野生動物にとっては杉の森は砂漠にも等しいとさえ言われる。 植林は全て同じ時に植えられるので、背丈もほぼ同じになる。 そうすると葉や枝などで作られるキャノピーの構造が単純になるため、自然の森よりも雨水を受け止めないし動物や昆虫の住処も提供しない。 保水性があまりないため、自然林より土砂崩れなどの危険も高まる。 一斉に伐採された後などはなおのこと。

さらにはスギ花粉で多くの人が苦労させられている。 

それに見合った社会全体への利益が杉にあればまだいいのだが、日本の林業が繁盛しているという話は聞かない。 国外の木材のほうがずっと安いのだろう。 

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2011年3月9日水曜日

雪解け

雪が解け始めたなと思えた時に見つけた花。
少し春を感じた。 まぁその後しっかり雪が降ったわけだが・・・ 今夜も外は雪。

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2011年3月8日火曜日

雪の日の楽しみ2

雪が降るといろいろと大変ではあるけど、やはり外を歩いて動物の足跡を探すのは楽しい。 普段は全く見かけないのに、実は身近な場所を頻繁に行き来していることに気付かされる。 家の前(の畑)を毎日シカが横断していることにも、雪がなければ恐らく気付かなかっただろう。 

足跡を見ているとちょっとしたドラマすら見えてくる。 例えば凍りついた道路の上にうっすら雪がつもっていると、そこにシカの足跡で一つ妙に引きずったように伸びているのがあったりする。 シカの蹄と4本足でもこの氷の上では滑るんだなとつい微笑んでしまう(自分も滑って転びそうになるのであまり余所見もできないが)。 

ちょっと人や車があまり行かない脇道に入ってみるとすごいことになっていたり。

もう何が何だか。 ウサギにタヌキにさらにウサギに、イタチの足跡も混ざっているかな? 人間の足跡は自分のだけ。 

時々猫や犬の足跡が入ってるからさらにわからなくなる。 

軒下の小鳥の足跡。 時々飛び立つ時に羽の跡を雪につけていく。 


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2011年3月7日月曜日



僕のちいおりでの仕事のメインは、茅葺屋根に使う茅を集めるための茅場の調査。 茅場はどう管理すれば持続可能な形で茅を採取できるか、というのがNPOちいおりトラストとしての考え方。 どう茅葺屋根を利用すれば茅場という生態系の維持に繋げられるか、というのが僕個人の考え方。 

とその前に茅についてちょっと説明。 この場合は茅はススキになるわけだが、茅というのは植物の種ではなく屋根に使える材料を一般的に茅と呼ぶ。 だから地域によってはススキではなく湿地に育つアシを茅と呼んだり、チガヤ、カリヤス、麦藁、などなどいろいろな茅がある。 

昔は大部分の人達が茅葺屋根に住んでいたこともあり、また茅は肥料や燃料、家畜の飼料にも使われたということで、すごい広い範囲が採草地として半分農地半分自然地のような感じで維持されてきた。 1950年代には日本の国土の11%が採草地だったそうで、水田よりも面積は多かったらしい。 こういった草地は人が定期的に刈り取ったり放牧したり野焼きを行ったりして維持されてきたけど、こういった人の活動がなくなると次第に風で運ばれたタネから木が生えてきていずれ森林へと変化してしまう。

そんなこんなで、場所によっては千年以上前からほんの一昔前まで、広大な面積がこうした草原として維持されてきたことにより、その草原に適応した多くの種も存在する。 言ってしまえば人間との共存関係にあったこれらの種が現在、草原と一緒に減少している。 こういった種を守る理由はいろいろとあるのだけど、とりあえずカヤネズミなんかはもう可愛いからでいいんじゃないかな?


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2011年3月6日日曜日

野生動物問題

ウサギのコンポスト漁りの話をしたのでその流れで。 

祖谷に限らず日本全国で野生動物の食害が大問題となっている。 ウサギもコンポストだけでなく、畑の野菜なども食べていく。 本当はコンポストも、動物を臭いで呼び寄せてしまうから気をつけてやらないといけない。 ウサギが漁っているのは本当は歓迎すべきことではない。 

しかしウサギよりもやはりシカ、イノシシ、そしてサルが問題だ。 今夜、ちょっと外に出てライトで照らしたら光を反射する目が3対、玄関先からでも見えた。 多分シカだろう。 家の周りの植物の芽はほとんどシカにかじられてしまっている。 

イノシシはまだ祖谷で見たことはないが、イノシシの通った後なら何度も見ている。 イノシシの掘り返した地面があちらこちらにある。

そしてサル。 これは畑の周りにフェンスを張っても効果がない。 芋も大根も掘り返して食べてしまう。 数週間前に20頭のサルの群れが集落の畑にいた。 集落の人口が80人・・・ 

こんな光景も見かける。 写っている大根は全部サルに掘り返されたもの。 味見したのだろう、すべての大根にかじった跡があった。

しかし食べ物があれば動物が来るのは当たり前のこと。 なぜ昔から当たり前だったはずのことに、今対処できなくなっているのだろうか。

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2011年3月4日金曜日

雪の日の楽しみ

昨日、まだ雪が降るとか、早く暖かくなってくれとか書いたりしたところ、今朝起きたら外は真っ白。 雪が20cmぐらい積もっていた。

祖谷の天気に嫌われてるのかな・・・ 

まぁ天気の話ばかりもつまらないので、ちょっと話題を変えよう。 雪が降ると寒いし、こんな限界集落じゃ道路の凍結対策もしてないので車で動けなくなったりとかもするけど、楽しいこともたくさんある。 例えば雪の上につく動物の足跡。 この冬、雪のおかげでたくさんの動物が毎日家の前を通り過ぎていることが解った。 さらには↓みたいのも見られた。

これ、ある日玄関の前についていたウサギの足跡を追ってみたら見つけた穴。 穴の先はコンポスト、つまり生ゴミ。 よく見ると近くにはニンジンの皮が落ちていたり。 完全に雪に埋もれた生ゴミを嗅ぎつけたのか、そこに食べ物があることを記憶していたのか。 どっちにしろたくましいものだ。


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2011年3月3日木曜日

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まだ雪降る

昨日は雨が途中で雹に変わり、ふと気付けば雪となっていた。 今朝は地面がうっすらと白く、山の上のほうはしっかりと積もった様子。

もっとも、半月前はこんな↓だったことを思えば大したこと無いようにも思うけど、

でも一度暖かくなり、春が来たなと思った後にくる雪はなぜかより寒く感じる。 

以前住んでいた寒い場所では、秋の終わりに雨が雪に変わったときは返って喜んだものだが、さすがに4月5月に雪が降ったりするともう嫌になってくる。 祖谷の春は初めてだけど、もうさっさと暖かくなってほしい。

2011年3月2日水曜日

ブログ開始

ということで(?)、ブログを開始いたしました。

四国は徳島県、祖谷で活動中のNPO、ちいおりトラストから祖谷の自然を語って行こうかと思っています。 これから週5回ぐらいのペースで更新したいなー、と思いつつもまず間違いなく更新はもっと少なくなるでしょうね、やっぱり。 ついでに、自然のこと以外にも余計なこといろいろと語っちゃうでしょうね、間違いなく。 

とりあえず最初ということで夜明けの写真を、


12月初期に撮った写真です。 左下に暗く見えるのが古民家「ちいおり」の屋根。 この頃、太陽が見えるようになるのは朝8時ぐらい。 谷だけあって空が白くなってから太陽が実際に見えるようになるまでにかなり時間がかかります。 ついでに、太陽が山の向こうに見えなくなるのも早い。 

こんな場所では明るいうちにやらねばならないことをやってるとすぐに日が暮れてしまう。 スローライフなんてまず無理。 雪が降り出したらもうサバイバル。 それでも時々周りを見回して耳を澄ますと谷底の川の音や鳥の声しか聞こえない。 車の音や人の声、店などから流れる聞きたくも無いのに同時にいくつも聞こえる音楽や誰も聞いていない公共放送、そういった気にしだすと狂いそうになる延々と続く日本の街のノイズがここには無い。 そんな静けさを与えてくれる。 

まぁ時々大きなトラックが通ったり訓練中の航空機(米軍だか自衛隊だか知らないけど、時々マッハで低空飛行してるみたい)がすごい音立てて飛んでいったり、お昼や午後6時の音楽が流れたりするけどね・・・