はじめに

このブログはNPOちいおりトラストのメンバーが書いているものですが、あくまで個人のブログです。 ちいおりトラストとしてのブログではありません。 一応気を付けてはいますが、もし誰かの気分を害したりするようなことを書いてしまった場合、苦情などは僕個人に対して発してください。 
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2011年4月7日木曜日

寒峰・観光考察

昨日の登山、平日にもかかわらず途中3-4人のグループに3つほど会った。 全てリピーターか、リピーターに連れられた人達。 やはり祖谷で観光を発展させていくには、山を活用するしかないと思える。 少なくとも現在の東祖谷で、あまり他にリピートしたくなるようなものを僕は知らない。 と言いつつちいおりにはリピートもしたんだけどね。

でもそう考えてふと問題点に気付く。 この登山客、祖谷に金を落としていかない。 金を落としていくような仕組みや体制ができていない。 彼らは車で来て日帰りで帰っていく。 温泉ぐらいは寄るだろうけど、それだけ。 一番登山客が多く来るであろう日曜はガソリンスタンドですら閉まっているのが祖谷だ(週末に車で来る方は要注意)。 彼らはガソリン代すら落としていかない。 祖谷の住民はそういったことに全く無頓着。 これでは観光発展など起こりようがない。 お金に繋がらなければ稀少な花の保護への動きも鈍くなる。

例えばこういうことができるのではないだろうか? 昨日、寒峰頂上から落合峠まで歩いてみたいけど、車まで戻らねばならないから断念したと書いた。 でも同じ道をただ戻るのはかなり味気ない。 ならばちょっとした送迎車サービスで、登山口入口まで送ってもらい、落合峠まで迎えに来てくれるサービスなどはけっこういけるのではないだろうか? 頂上でも携帯に電波が届いていたし、途中で予定変更になれば連絡が取れる。 見方をちょっと変えれば、遭難などの可能性を考えると迎えに来てくれる人がいるのは安心だ。 予定通りに迎え地点に表れなければなにかあったと誰かに伝わる。 送り迎えの車に乗る場所に絵葉書などでも置いておけばそれなりに売れるのではないだろうか。 旅館やホテルの有料サービスとして、宿泊客以外にもこういったサービスを提供するぐらいなら、このサービスだけで稼ぐ必要はないから楽だろう。 祖谷の登山コースでこういった送迎サービスがあればいいなと思うコースは他にも3つぐらいは知っている。 

さらに、リピーターかリピーターに連れられたグループしかいなかったというのは、見方によっては何かしらの案内役の需要があることも意味するし、案内役がなければなかなか新たに訪問者を確保しにくいものであることも意味するんじゃないだろうか。 プロの案内役なら登山の経験をさらに良いものにできる。 例えば寒峰の今回のコースであれば、神社敷地の樹齢数百年の木、整備され枝打ちされた杉植林、放置された杉植林、自然林、近年まで草原だった若い林、ササの草原と植生が変わっていくが、それらを指摘して意味を説明しながらの案内もいいだろう。 ましてや登山コースの売りの花がその植生に大きく影響されているのだからより意味深くなる。 

けど現在の祖谷はこの観光資源を活かそうとするどころか、あんなコンクリート壁のスーパー林道を作ってしまう。 途中で会ったおばちゃんが言うには、あの道はかなり最近できたそうだ。 あの道のせいでもうリピートしなくなっちゃうかもしれない。 道を作って雇用を作っても、そこから先に繋がらない。 山を観光資源の財産だと考えれば、その財産を文字通り切り崩して今に使い捨てているようなものじゃないかな。 

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2 件のコメント:

  1. 新しいことをやるには、コストとリスクがかかる。
    やはりなかなか難しい。遠い先のことは誰にも確かには、見通せない。地味につたえていくしかないね。
    コスト問題が一番大きい。

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  2. コストは問題だけど、要はそのコストを上回るだけの利益をどうやって得るかじゃないかな? それにはやっぱりそれだけの人を呼び寄せなければならない。 情報発信だけじゃなく、それだけの価値があるものということを上手く伝えていけるようすることが一番大事なのかな。

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